無の中にある美しさ
英語のブログなのに、タイトルが『無の中にある美しさ』ってなんか不思議なタイトルですね。(笑)
今回のブログは英語を学んでいるあなたに、本当に伝えたいメッセージです。
▼音楽=音がない瞬間+音がある瞬間
私の祖父は日本に音楽療法を初めて持ってきた人の1人です。主に知的障害を持つ子供達の為の音楽療法を教えていました。
(祖父の加賀谷哲郎)
私は祖父の記憶は全くないのですが、祖父が知的障害の子供達に音楽を教えた理由の1つに、『待つ事って楽しい』という事があったと聞いた事があります。
待つ事が苦手な知的障害の子供達が多いようなので、音楽を通して待つ事の楽しさを教えた。これだけだと分かりにくいので、もう少し説明しますね。
音楽って音のない所から始まります。それだけでなく、曲の中でも音のない瞬間と音のある瞬間が交わり合う事によって、音楽になる。
つまり、音がない状態と音がある状態、両方ないと音楽にならないし、音を楽しむ事ができないのです。
▼言葉も同じ。
この祖父の教えを聞いた時に、言葉も全く同じなんだなと思いました。母国語である日本語を話している時でさえ、
1.想いが心の中にある。(無音)
2.想いを脳内で言語化する(無音)
3.脳内で言語化された物を口に出す。(有音)
母国語である日本語の時は、このプロセスを無意識にすごいスピードでできるけど、英語だと、無意識にはできないし、スピーディーにもできない。
無意識に話せない事、スピーディーに話せない事を悪い事と感じてしまい、伝える努力を止めてしまう人がいます。
英語が話せないフラストレーション、私は理解できます。私自身、英語が全く話せない状態で中学生の時に1人で渡米したのですから、話せない辛さは人一倍理解できます。あまりにもできなさすぎて、伝えるのに疲れちゃう気持ちも分かります。
でも、今になって想う事。それは、英語が全く話せなくて、想いを言葉(音)にするのがすごい時間がかかったあの頃の自分って、美しかった。
心の中にある音のない想いを、一生懸命、音にしていく。音のない想いその物が美しいと思うし、その想いを音にして大切な人達に伝えようとする姿も美しいと思う。
だから、最初は英語が思うように出てこなくてもいいと思うのです。想いが音(言葉)になる時間を楽しんで欲しいのです。
諦めないで、あなたの想いが音に変わっていく瞬間を楽しんでください。そうすると少しずつ、少しずつ、あなたの想いが英語という音になるスピードが上がっていき、気が付いたら、ストレスなしに英語が出てくるようになります。